インダストリ4.0の枠組みで議論されている多くの概念は生産プロセスに着目していますが、製品設計、エンジニアリング工程、生産の全体をデジタル化するには、より広範で包括的な視点が必要となります。完全デジタル化とは、高度なデジタル技術を活用して生産工程を合理化および自動化することだけでなく、製品のライフサイクルを通じてデジタル技術を総合的かつ統括的に活用することを意味します。
これには、製品開発、計画業務、工程および生産技術、工具や治具製造のデジタル・サポート、プレス成形工程やアセンブリ工程のトライアウトとランプアップ、ならびに生産工程や品質管理活動が含まれます。この潜在性は非常に高く、製品開発プロセス・チェーン全体のデジタル化の進捗が今後10年間のOEMの市場競争力を決定づけるとまで認識されています。
プロセスの完全デジタル化とは、開発およびエンジニアリング工程に関する意思決定と業務のすべてが信頼性と一貫性のあるデジタル・データに基づきサポートされていること、プロセス・チェーンのすべての業務がデジタルに文書化され検索可能で透明性があること、プロセスに関与する(社内外の)全関係者 が製造プロセスをデジタルに説明するすべての関連データにアクセスできることを意味します。
インダストリ4.0に注目が集まる中、企業の経営陣はデジタル化により一層の関心を示し、その取り組みに積極的に関わるようになっています。開発プロセスの合理化と、開発投資費の削減および期間短縮を期待できるためです。
プロセス・チェーンの完全デジタル化は、デジタル化以前のプロセスを単純にデジタルに置き替えるものではなく、全く異なるプロセス・チェーンとして構築されることにご留意ください。重要で有益なデータがプロセスの早期段階で利用できるようになるため、部署間や部門間の連携が一層強化されます。したがって、意思決定のプロセスとタイムラインを再検討する必要が生じます。またプロセス・チェーン全体を通じてデジタル・データに全面的かつ排他的に依存しているため、プロセス全体を見直し、プロセスに関与する全関係者の協力体制も再定義しなければなりません。 オートフォーム社はプレス成形およびBiW全プロセス段階を網羅した最先端のソフトウェア技術を備えており、一貫性のある統合プラットフォームによってプロセスの完全デジタル化を実現します。
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