このトピックはプレス成形とBiWアセンブリのプロセス・チェーン全体を網羅し、お客様が直面している問題に対するベスト・ソリューションまでご案内します。オートフォーム社のソフトウェアを通じてプロセスの完全デジタル化を実現でき、またインダストリ4.0の要件にも対応できます。お客様の迅速、確実、効果的な意思決定を支援すべく、オートフォーム社では先進的なソフトウェア製品の開発に革新力と技術力の全てを投じて取り組んでいます。
詳細
昨今の自動車業界は、生産性と生産品質を大幅に向上できるオートメーション技術のデジタル化に重点を置いています。最終目標は、自律生産環境、いわゆるスマート・ファクトリの構築となります。
インダストリ4.0の枠組みで議論されている多くの概念は生産プロセスに着目していますが、製品設計、エンジニアリング工程、生産の全体をデジタル化するには、より広範で包括的な視点が必要となります。
ソフトウェア、モデル、プロセスを適切に選択することが、デジタル化を成功に導く秘訣です。これらをデジタル化の3本柱と称します。これらの3本柱は、デジタル化を行うプロセスの検証、妥当性確認および実施を表しています。
デジタル化は、コストやリードタイムを削減する取り組みの中核をなします。自動車メーカーには開発の迅速化が求められ、製造は開始時点から円滑に行わなくてはなりません。インダストリ4.0は、プロセスのデジタル・トランスフォーメーションを伴う斬新で革新的なソリューションを提唱しています。
最適な部品設計を実現するには、適切なタイミングで、信頼性が高く、包括的なフィージビリティの評価を得ることが、大変重要です。フィージビリティ解析から、われ、不適切な板減、しわの可能性など部品の不具合を迅速に特定できます。
効率的な工程計画およびコスト見積もりによって、車体部品の生産に関する透明性の高いコスト見積もりを、迅速に作成できます。設計者またはコスト解析者は、この生産コストの情報から、選択したプレス成形工程に関する合理的なコスト見積もりを作成できます。
工程エンジニアリング時に、プレス成形工程全体のシミュレーションおよび評価を実行します。これによりプレス成形工程全体を設定し、工程を修正できます。さらに、複数の工程レイアウトを評価し、最も適切なものを選択できます。
エンジニアリング・フェーズで収集されたシミュレーション結果に基づく系統的なトライアウト・プロセスにより、トライアウトの効率を大幅に向上させることができます。金型工場では、トライアウトを効率的に行うことで、複雑な部品形状、高強度鋼材、厳しい品質要件に、十分に対応することが可能となります。
生産工程で、品質仕様を満たした数千点の部品をプレス成形した後でも、明確な理由がないのに不良品の割合が急上昇する場合があります。AutoForm製品を使って、このような問題を特定し、不良品率を下げてスムーズな部品生産を実現することができます。
フィージビリティ解析では、アセンブリ工程設計の不具合領域を迅速に特定し、不具合を解消する最良のソリューション代替案を検討できます。
部品をアセンブリすると、自重や許容誤差の積み重ね、またはクランプ固定によって、寸法偏差が生じる場合があります。アセンブリする部品はスプリングバックの影響を受けるため、これらの部品を接合すると正確な結果が得られないこともあります。アセンブリを公差内に収めるには、見込み補正が必要な部品を見極め、スプリングバックを管理することが重要です。
ヘミング工程はアセンブリ部品のサーフェスの外観や品質に影響するため、その精度は非常に重要です。ヘミング工程中に生じる材料の変形は、寸法偏差だけでなく、フランジのわれやしわ、角部の材料の重なり合い、材料の巻き込みなど、その他の不具合も引き起こします。
生産中、工程のバラツキから問題が生じることがあります。生産の再現性とロバスト性を確保するには、工程検証中に工程パラメータを適切に定義しなければなりません。
生産工程では、立上げ時や量産時に、明確な理由もなく、精度が急激に低下することがあります。そして予期しない生産のダウンタイムが発生するなど、生産目標に到達しない、または製品の品質低下が生じる場合があります。
われやしわがなく、求められる寸法精度とサーフェス品質を兼ね備えた部品を製造するために、ライン/トランスファ金型によるプレス成形の手法を用います。この手法を用いることで、厳しい納期にも対応でき、また全体的なリードタイムとコストも削減できます。
順送金型は、中~大量生産および公差が狭く複雑な部品設計のプレス成形に適しています。生産を迅速に行い、スクラップを最小限に抑制するための手法です。
車両の軽量化に関する厳しい要求には、アルミのプレス成形で対応することができます。この技術は、燃料消費の影響や二酸化炭素の排出による温室効果の対策として最適です。
自動車メーカーでは、従来の鋼材を高強度鋼に代替し、薄板材を使用することで、車両の軽量化と同時に耐衝撃性も向上させることができます。自動車1台当たりの鋼材使用量を削減することで、生産時の材料消費量と走行時の燃料消費量の両方を削減し、環境に貢献します。
自動車業界では、自動車の軽量化や衝突安全に関する要件の厳格化に伴い、熱間プレス成形の重要性は高まっています。熱間プレス成形で製造した部品は、高強度、複雑な形状、スプリングバック効果の低減が主な特徴として挙げられます。
BiW部品をどのように組み立て、どのように適合させるか、またBiW全体の寸法精度をどのように保持するかが、アセンブリ工程で検討すべき重要な問題です。BiWアセンブリにおける寸法偏差の原因を特定し、部品やアセンブリ工程設計を最適化する対策を講じる必要があります。
チューブ・ハイドロフォーミングは、軽量化と構造強度の向上を伴う複雑な形状の部品の設計・製造において、大きな自由度をもたらします。この技術によって、部品や接合部品の数を削減できます。