プレス成形プロセスおよびBiWアセンブリ・プロセスのソフトウェア・ソリューションを提供する世界有数のサプライヤであるオートフォーム社は、順送金型に携わるユーザーのニーズに特化して新規開発されたソフトウェア AutoForm ProgDie を発表しました。順送金型メーカーではAutoForm ProgDieを活用し、ストリップ・レイアウトについて複数のコンセプトを効率的に設計、シミュレーション、検証、修正しながら、要件に応じて最適なレイアウトを選択できます。
順送金型は汎用性が高く、またコスト効率も良いため、さまざまな業界のプレス成形に幅広く対応しています。順送金型は薄板プレス成形の原理に基づいていますが、その工程設計、シミュレーション、検証は、トランスファ型やライン型とは大きく異なります。順送金型のプレス成形工程には特有のエンジニアリングとシミュレーションの要件があります。AutoForm ProgDieのワークフローは、順送金型の工程計画担当者や成形性検討担当者のニーズに合わせてカスタマイズされているため、ストリップ・レイアウトや金型、そしてストリップの設計を素早く検証することができます。
AutoForm ProgDieでは、ブランクのレイアウトを計算し、複数のネスティング案を素早く評価・比較することが可能です。そのため材料の利用を最大限に抑えた最適なストリップ・レイアウトを効率的に特定することができます。AutoForm ProgDieでは3Dデザイン・インターフェース上にて、ドラッグ・アンド・ドロップで直観的に3Dストリップ計画を作成できるため、設計工程の大幅な簡略化も実現できます。
自動車メーカーやサプライヤではリードタイムと金型コストの削減に取り組む中、製品開発プロセス全体の中でも特に時間を要する金型開発期間の短縮に取り組んでいます。AutoForm ProgDieを活用することで、CAD部品形状のみ用意された状態から金型設計案を迅速に作成し、複数の金型設計を評価しながら製造工程に最も適した金型を選択することができます。
トライアンドエラーによる調整やプロトタイプの設計および作成などのコストのかかる作業を回避する上で、ストリップ・デザインの検証は非常に重要です。AutoForm ProgDieを活用すれば、すべてのフォーム工程やトリム工程を含む順送金型のシミュレーションを迅速かつ正確に行うことができます。順送金型のシミュレーションは、他のAutoForm製品にも組み込まれているインクリメンタルの手法に基づいています。AutoForm ProgDieの活用を通じて順送金型のプレス工程に対する理解が深まり、工程中に発生しうるしわ、われ、過度の板減、スプリングバックなどの不具合を迅速に特定できます。そして特定した不具合を解消するための代替ソリューションの検討も可能になります。
さらには順送金型の安定性に関する問題にも対処できます。工程固有のばらつきを考慮しながら安定性の問題をシミュレーションすることで、顧客の求める工程能力目標を担保することができます。AutoForm ProgDieを活用すれば、順送金型メーカーは実際の製造が始まる前に、その工程を迅速かつ正確に検証することができます。
オートフォーム・グループCMOのマーカス・トマは、以下のように述べています。「AutoForm ProgDieの製品発表は、AutoFormにとって重要なマイルストーンとなります。順送金型に携わるユーザーのニーズに着目しながら開発されたこのソフトウェアによって、順送金型のプレス成形工程に対する理解がより深まります。そして工程の迅速かつ正確な設計、シミュレーション、検証ができるようになり、また不良品を最小限に抑制し、生産効率を最大限に高めることもできるのです」
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