ヘミング

ヘミングとは、シートのエッジを曲げたり、また他の部品上に折り重ねることで、部品をしっかりとはめる成形工程です。ヘミング工程で部品を接続することで、部品の外観を良くしたり、また部品のエッジを補強したりします。

車両部品の生産では、深絞り、トリムおよびフランジ工程の後に、次工程目として組立て作業でヘミングを行い、2つのプレス成形部品(アウターおよびインナー)をつなげます。このタイプの組立て作業を伴う部品には、フード、ドア、トランクのふた、フェンダなどがあります。

ヘミング工程は表面の外観や表面品質に影響があるため、その精度は非常に重要です。ヘミング工程中に起こる材料の変形は、部品の寸法誤差やその他の欠陥につながります。よくあるヘミングの不具合には、フランジのわれやしわ、材料の角部分のオーバーラップ、または材料の巻き込みなどがあります。 そのため、シミュレーション・ツールを使い、ヘミング工程を深く理解し、またトライアウトや生産における「試行錯誤」を大幅に削減することが重要です。

ヘミング工程には、さまざまなタイプがあります。

  • 従来のダイ・ヘミング
  • ロール・ヘミング

従来のダイ・ヘミング

従来のダイ・ヘミングは、大量生産に適しています。ダイ・ヘミングでは、ヘミング金型を使い、フランジをその長さ全体に折り曲げます。実際のヘミングは、絞りやトリム工程の完了後に、ヘミング金型によってフランジが成形される成形工程の結果を意味します。成形されたフランジは、次に複数の工程ステップを通じてへミングされます。フランジの開き角に応じて、例えばプリヘミングや最終ヘミングなどがあります。従来のダイ・ヘミングの生産工場は非常に高価ですが、サイクル時間は非常に短いです。

ロール・ヘミング

ロール・ヘミングは、ヘミング・ローラーを使い、徐々に成形を行います。産業ロボットがヘミング・ローラーを誘導し、フランジを成形します。ロール・ヘミング工程は、プリヘミングや最終ヘミング等、複数の工程ステップへ分割できます。従来のダイ・ヘミングに比べ、ロール・ヘミングは非常に柔軟性が高く、また金型コストも大幅に低いです。しかしヘミングは、ヘミング・ローラーを使い、定義されたパスに沿って実行するため、サイクル時間はかなり長くなります。

AutoFormのフィージビリティ解析についての詳細情報:

ヘミング工程の効率的な工程計画

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ヘミングのためのAutoFormトレーニング